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補助金情報読了目安: 11分執筆:藤村 慎也(代表)

ものづくり補助金はホームページ制作に使える?対象経費の判断軸を整理

ものづくり補助金はホームページ制作に使える?対象経費の判断軸を整理

「ものづくり補助金ホームページ制作費は対象になるのか」と検索して調べている方もいらっしゃるのではないでしょうか。補助金でホームページ制作費を賄いたいと調べると、小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金の話が真っ先に出てきます。では、それ以外の補助金ではWeb関連の費用は対象にならないのでしょうか。実は、ものづくり補助金のような制度でも、条件を満たせばWebサイトに関わる費用が対象経費として認められることがあります。ただし「ホームページ制作費」という項目がそのまま用意されているわけではなく、いくつかの判断軸をくぐり抜けて初めて対象になる、という性質の経費です。本記事では、個別の制度解説ではなく、Web関連費用が対象になりやすいかどうかを見分けるための判断軸を整理します。

この記事の要点

  • ものづくり補助金のような制度では、単なる会社案内サイトの作り直しより、新製品・新サービス開発の一部としてのシステム構築の方が対象になりやすい傾向があります。
  • 「専ら補助事業のために使うか」「会社の他事業と共有していないか」も、対象経費かどうかを分ける重要な条件です。
  • 制度の名称・公募回・対象経費の細目は年度ごとに変わるため、申請を検討する際は必ず最新の公募要領を確認してください。

判断軸1:広告目的の制作か、新事業・新サービスの一部か

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)の公募要領では、補助対象事業の条件として次のように定められています。

本補助事業では、単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは補助対象事業に該当しません。

この条件をホームページに当てはめると、会社案内や採用情報をまとめた一般的なコーポレートサイトを作り直すだけでは、対象になりにくいということになります。一方で、新しいサービスを形にするための予約システム・会員向けの情報発信機能・業務システムと連携したWebサイトなど、「専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築」(公募要領が機械装置・システム構築費の説明で用いている表現)の一部としてWebサイトを位置づけられる場合は、対象になる可能性が出てきます。

つまり「ホームページを作る」という行為そのものではなく、「何のためのシステムの一部として作るのか」が、最初の判断軸になります。

判断軸2:会社全体で使うサイトか、事業専用のシステムか

2つ目の判断軸は「専ら補助事業のために使うものか」です。ものづくり補助金のクラウドサービス利用費について、公募要領は次のように説明しています。

専ら本事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォームの利用費のみとなります。自社の他事業と共有する場合は補助対象となりません。

会社全体の顔となるコーポレートサイトは、性質上「自社の他事業と共有」する使い方になりがちです。これに対し、採択を受けた新事業・新サービスのためだけに立ち上げる特設サイトや、その事業専用の予約・会員システムは、専ら本事業のために使うものとして説明しやすくなります。なお、インターネット利用料金などの通信費は「クラウドサービス利用費に含まれる附帯費用」を除いて対象外とされており、ドメイン代や通常のサーバー代を単体で計上できるわけではない点にも注意が必要です。

公募要領の対象経費の欄を指でたどりながら確認する手元

判断軸3:広告宣伝費は、別枠の経費区分であることが多い

「広告宣伝・販売促進費」という経費区分があるなら、PRを目的にしたホームページ制作費もそこに含められるのでは、と考える方もいらっしゃいます。ところがものづくり補助金の場合、この区分は次のように限定されています。

広告宣伝・販売促進費は「グローバル枠のうち、海外市場開拓(輸出)に関する事業のみ」が対象で、「本事業で開発する新製品・新サービスの海外展開に必要な広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展等」に限られています。国内向けの事業を対象とする標準的な申請区分には、この経費区分自体が用意されていません。

つまり「ブランディングのためにホームページを一新したい」という、広告・PR目的を前面に出した申請は、ものづくり補助金の標準的な区分とはそもそも噛み合いにくい、ということになります。対象になりやすいのは、あくまで新事業・新サービスを動かす仕組みの一部としてのWeb活用です。

見方対象になりやすい例対象になりにくい例
制作の目的新事業・新サービスを動かす予約/会員システムの一部会社案内のコーポレートサイトの作り直し
使い方その事業だけで使う専用のサイト・システム会社全体・他事業と共有するサイト
性格事業を動かす仕組みそのもの広告・PR・ブランディングが主目的

この表はものづくり補助金の公募要領の整理を一般化したものです。制度や公募回によって条件は変わるため、あくまで考え方の目安として参考にしてください。

制度の名称は変わる。最新の公募要領で確認を

「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」という名称で調べている方へ、本記事執筆時点(2026年11月)の状況をお伝えしておきます。事業再構築補助金は2025年の第13回公募をもって新規の応募受付を終了しており、公式サイトにも募集を行っていない旨が明記されています。その後継として実施されていた中小企業新事業進出補助金も公募を終了し、現在はものづくり補助金総合サイトの案内に沿って「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」という制度に整理されています。

ここまで3つの判断軸に絞って整理してきたのは、制度の細部を正確に説明しようとするほど情報量が増え、かえって全体像が伝わりにくくなる場面を、弊社が制作のご相談を伺う中でも何度も経験しているためです。まずは大きな判断軸を押さえていただき、実際の対象経費・補助率・公募スケジュールといった細部は、申請の段階で各制度の公式サイト・最新の公募要領を確認するか、認定経営革新等支援機関や専門家に相談することをおすすめします。実際に申請してからホームページ公開までどう進めるかは、補助金申請〜ホームページ公開までの流れと依頼先選びの注意点で詳しく整理しています。

CROSS PEAKSが対応できる範囲との接続

補助金の対象経費にあたるかどうかの最終判断は、事務局や専門家に委ねる部分ですが、CROSS PEAKSでは「どのような仕組みとしてWebサイトを位置づけるか」を整理するご相談を承っています。新事業・新サービス専用のサイト制作、予約・問い合わせ機能の実装、MEO・LINE公式アカウントの整備、公開後の保守運用まで、制作会社として対応できる範囲をもとに、対象経費の説明に必要な仕様の整理をお手伝いすることができます。MEO対策・LINE公式アカウントまで含めて補助金で整えたい場合は、補助金でMEO対策とLINE公式アカウントを同時に整える方法もあわせてご覧ください。

制作会社から届いた見積書をノートパソコンの画面と見比べる経営者の手元

まとめ:この記事のポイント

  • 広告目的の作り直しより、新事業・新サービスを動かす仕組みの一部としてのWeb活用の方が対象になりやすい
  • 会社全体・他事業と共有するサイトではなく、専ら補助事業のために使うものかどうかが問われる
  • 制度名・対象経費・公募スケジュールは変わるため、申請前に必ず最新の公募要領を確認する

「この制作内容は対象経費にあたりそうか」と迷ったときは、まず今回の3つの判断軸に沿って整理してみてください。そのうえで、具体的な可否は事務局・専門家への確認を進めることをおすすめします。

よくある質問

ものづくり補助金ホームページ制作費は、今も申請の対象として検討できますか?

A. 「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」としての公募は終了しており、本記事執筆時点(2026年11月)では後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に整理されています。制度名が変わっていても、対象経費の考え方自体は参考になりますが、最新の公募要領で現在の制度名・条件を確認してください。

会社のホームページをリニューアルするだけでも対象になりますか?

A. 単に会社案内のホームページを作り直すだけでは、対象になりにくい傾向があります。新しい製品・サービスの開発に直接必要なシステムの一部として位置づけられるかどうかが、判断の分かれ目になります。

予約システムや会員専用ページのような機能を追加する場合はどうですか?

A. 専ら補助事業のために使う機能であれば、クラウドサービス利用費やシステム構築費として対象になる可能性があります。ただし会社の他事業と共有する場合は対象外になりやすいため、制度ごとの条件を確認する必要があります。

広告・PR目的のホームページ制作費は対象になりますか?

A. ものづくり補助金では、広告宣伝・販売促進費は海外展開事業向けの枠に限られており、国内向けの広告・PR目的の制作費は標準的な対象経費には含まれていません。

どの経費区分にあたるか自分で判断できない場合はどうすればいいですか?

A. 事務局への問い合わせや、認定経営革新等支援機関・専門家への相談が確実です。制作内容をどのような仕組みとして説明できるかについては、CROSS PEAKSでもご相談を承っています。


補助金とホームページ制作、あわせて相談したい方へ

CROSS PEAKSでは、補助金の活用を見据えたホームページ制作・リニューアルのご相談も承っています。制作内容の整理からご一緒したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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