
「PHPのバージョンを確認してください」と言われても、どこを見ればいいのか分からない——そんな経験はないでしょうか。2026年10月には、PHPの重大な脆弱性の公表をきっかけに、多くのホームページ運営者が急いでバージョンを確認する事態になりました。PHPとは、WordPressをはじめとする多くのホームページを裏側で動かしているプログラムの土台です。普段意識することは少なくても、バージョンが古いままだと、新しい安全対策の恩恵を受けられなくなります。本記事では、PHPバージョン確認の具体的な手順と、サポート期限の見方、そして古かった場合の考え方を解説します。
この記事の要点
- PHPバージョン確認は、WordPressなら管理画面の「サイトヘルス」、それ以外ならレンタルサーバーの管理画面で行えます。
- バージョン番号は「メジャー.マイナー.パッチ」の3つの数字で構成され、サポート期限はPHP公式サイトで確認できます。
- 古いバージョンだった場合は、自分で更新ボタンを押す前に、保守会社・サーバー会社へ確認するのが次の一手です。
PHPバージョン確認は、どこで行う?
PHPバージョン確認は、WordPressを使っているサイトであれば管理画面の「サイトヘルス」から、そうでない場合はレンタルサーバーの管理画面から行えます。どちらも専門知識がなくても、数クリックで確認できます。
WordPress管理画面で確認する
WordPressの管理画面にログインし、「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブの「サーバー」を開くと、現在動いているPHPのバージョンが表示されます(WordPress公式のサイトヘルス画面の説明による)。数字の末尾まで、省略せずに確認してください。
- WordPressの管理画面にログインする
- 左メニューの「ツール」→「サイトヘルス」を開く
- 「情報」タブを開き、「サーバー」の項目をクリックして開く
- 表示されたPHPのバージョンを、末尾の数字まで確認する(例:8.3.36)

レンタルサーバーの管理画面で確認する
WordPress以外の仕組みでサイトを運営している場合や、サーバー側の設定を直接見たい場合は、契約しているレンタルサーバーの管理画面で確認します。呼び方はサーバー会社によって異なりますが、「PHP設定」「PHPバージョン変更」といった項目にまとまっていることがほとんどです。どこを見ればよいか分からない場合は、契約しているサーバー会社のサポート窓口に確認するのが確実です。
表示された数字は、どう読めばいい?
PHPのバージョン番号は「メジャー.マイナー.パッチ」という3つの数字で構成されており、数字が大きいほど新しいバージョンです。
例えば「8.3.36」であれば、メジャーバージョンが8、マイナーバージョンが3、パッチバージョンが36です。パッチ部分の数字は、不具合や脆弱性を修正するたびに増えていきます。同じ「8.3系」であっても、パッチ番号が古いままだと、修正済みのはずの不具合がそのまま残っていることになります。
なぜPHPのバージョンは見落とされやすいのか
WordPress本体やテーマ・プラグインは、更新があると管理画面にお知らせが表示されるため、気づく機会が多くあります。一方でPHP本体のバージョンは、こうした通知の対象になっていないことが多く、意識して確認しに行かない限り、何年も同じ数字のままになっているケースが少なくありません。
サポート期限(EOL)は、どこで確認する?
サポート期限は、PHP公式サイトの対応バージョン一覧ページで確認できます。PHPには「アクティブサポート」と「セキュリティサポート」という2つの期間があり、セキュリティサポートが終了した時点で、新しい脆弱性が見つかっても公式の修正版は提供されなくなります。
2026年10月28日時点でPHP公式サイトが公開している一覧は、以下の通りです。
| バージョン | 公開日 | アクティブサポート終了 | セキュリティサポート終了 |
|---|---|---|---|
| 8.2 | 2022年12月8日 | 2024年12月31日 | 2026年12月31日 |
| 8.3 | 2023年11月23日 | 2025年12月31日 | 2027年12月31日 |
| 8.4 | 2024年11月21日 | 2026年12月31日 | 2028年12月31日 |
| 8.5 | 2025年11月20日 | 2027年12月31日 | 2029年12月31日 |
8.1以前(8.1・8.0・7.4以前を含む)は、2026年10月28日時点ですでにセキュリティサポートが終了しています(8.1は2025年12月31日に終了)。サポート状況は時間とともに変わるため、確認する際は必ずPHP公式サイトでその時点の表を見てください。
サポートが切れるとどうなるか
セキュリティサポートが終了したバージョンは、新しい脆弱性が見つかっても公式の修正版が提供されません。そのため、サポート終了後も同じバージョンを使い続けること自体に、リスクが少しずつ積み重なっていきます。何か問題がすぐに起きると断定するものではありませんが、サポート状況を把握しておくことは、ホームページを安全に保つための前提になります。
古いバージョンだった場合、次にすることは?
バージョンが古いと分かっても、その場で更新ボタンを押すのではなく、まず保守会社・サーバー会社に確認することをおすすめします。
保守会社・サーバー会社への確認
PHPのバージョンはサーバー側の設定に関わるため、自己判断で切り替えると、使用しているテーマやプラグインが新しいバージョンに対応しておらず、表示が崩れることがあります。制作・保守を依頼している会社がある場合は、現在のバージョンとサポート状況を伝えたうえで、いつ・どのように更新するかを相談するのが安全な進め方です。弊社が公開したPHPの緊急アップデートに関する記事でも触れたように、緊急の脆弱性が公表された際は、更新が完了するまでのつなぎの対応が必要になる場合もあります。
定期的に確認する習慣にする
PHPバージョン確認は、一度やれば終わりではなく、更新のたびに繰り返し必要になる作業です。何年も更新していないホームページでは、PHPだけでなくサイト全体が古い状態のまま残っていることが多く見られます。月額の保守費用の中にPHPを含むサーバー側の確認が含まれているかどうかも、あわせて見直しておくとよいでしょう。

まとめ:この記事のポイント
- PHPバージョン確認は、WordPressなら「サイトヘルス」、それ以外はサーバー管理画面でできる
- バージョン番号とサポート期限は、意味を知ったうえで公式サイトで確認する
- 古い場合は自分で更新せず、まず保守会社・サーバー会社に相談する
PHPバージョン確認は、専門知識がなくても今日から始められる、ホームページの基本的な点検項目のひとつです。まずはご自身のサイトのバージョンを確認するところから始めてみてください。
よくある質問
PHPのバージョンは自分で更新してもいいですか?
A. 更新自体は可能ですが、テーマやプラグインとの相性次第で表示が崩れることがあります。保守を依頼している会社がある場合は、事前に相談することをおすすめします。
バージョンが古いと、具体的にどんな問題がありますか?
A. 新しく見つかった脆弱性に対する公式の修正版が提供されなくなるため、リスクが少しずつ積み重なります。すぐに何かが起きると断定はできませんが、把握していない状態よりは安全です。
レンタルサーバーの管理画面でPHPの項目が見当たりません。
A. サーバー会社によって呼び方や置き場所が異なります。見当たらない場合は、契約しているサーバー会社のサポート窓口に直接確認するのが確実です。
PHPバージョン確認は、どのくらいの頻度で行えばいいですか?
A. 決まった頻度はありませんが、WordPress本体やプラグインを更新するタイミング、または脆弱性のニュースを見聞きしたタイミングで確認する習慣をつけることをおすすめします。
WordPress本体を最新版にしていれば、PHPも最新になりますか?
A. いいえ。WordPress本体とPHPは別の仕組みで動いており、WordPress本体を更新するだけではPHP本体のバージョンは変わりません。
ホームページの保守に不安がある方へ
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